横田小児科医院

院内報

こあら通信 第331号 November 2025

5歳児健診
現在5歳児健診は、母子保健法において各自治体が任意で行う健診とされていますが、昨今その重要性が注目されています。全国の自治体を対象とした調査では令和4年度の実施率は14%とまだ普及はしていません。小田原市も実施してない自治体の一つです。国は令和10年度までに全国的に実施することを目標として、自治体への補助の引き上げなど支援を強化しています。
5歳児健診では就学前の子どもの成長発達や生活習慣の確認などを行います。5歳前後は運動や言語能力が高まり、集団生活の中で社会性が身につく頃です。そのため3歳児健診では気づきにくかった発達の偏りが5歳頃に表れやすくなります。健診は発達障害の診断をするのではなく、子どもの発達の特性を早くに見つけて、必要な支援に繋いで安心して就学期を迎えてもらうことを目的としています。
先日、発達障害に関する講演会に参加し、大分県で5歳児健診の導入にご尽力された是松聖悟先生(埼玉医科大学総合医療センター小児科教授)のお話を伺いました。"発達の偏り"についてとてもわかりやすくお話していたのでご紹介します。
配慮が必要な子どもは周囲の誤った理解と対応によって将来生活に困り感が生じる可能性がある。
能力の偏りは明確な境界はなく、誰もが少なからず持っているもの。生活に困りが生じたら「障害」、苦手を克服して生活に困りがなくなったら「障害」ではない。
能力の偏りを周囲に受け入れらないと生活に窮屈が生じる。その結果一部の子は将来不登校や問題行動を起こすようになり、これを二次障害と呼ぶ。二次障害は、周囲の環境が作り出す障害である。
実際に5歳児健診を実施している大分県竹田市
では、健診で発達の偏りの指摘を受けた子どもの多くが、支援を受けた結果、通常学級で過ごしたということでした。5歳児健診の意義を改めて感じる講演会でした。小田原市でも一刻も早くに実現したいものです。 (泰道れいな)

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