横田小児科医院

院内報

こあら通信 第292号 Aug 2022

目次

・COVID-19第7波
・ヒトメタニューモウイルス感染症
・「第32回全国病児保育研究大会inちば」に参加して
・受付への電話問い合わせについて(お詫びとお願い)

COVID-19第7波

 第6波が下火になり、ようやく落ち着きを取り戻すかと期待していましたが、7月に入って再び急速にCOVID-19の患者さんが増えてきました。オミクロン株の変異株<BA.5>の感染力が想像以上に大きいことが原因です。RSウイルスや手足口病での発熱も多く、COVID-19の感染を心配して来院する方が急増しています。他の医療機関が同じ状態で、どこもパニック状態。

 ただし、子どもの重症化はけっして多くはありません。大人も重症の人は少ないのですが、患者さんの数が爆発的に増えたおかげでそれなりに重症者も増えて、病院のベッドもほぼ満床に近づいてきています。しかし、インフルエンザと比較して重症化率が高いかというとそれほどでもないようで、ヒトとウイルスが共存する状態へ変化しているように感じます。

 感染者の自宅療養期間や濃厚接触者の隔離期間も短くする方針が政府から示されました。しだいにインフルエンザのような対応に近づくのではないかと思います。急に熱が出た時に大切なことは、慌てずに行動することです。子どもでは特効薬も使えませんし一刻を争うような事態はまず起こりません。抗原検査キットは発病後12時間を過ぎればかなり正確な結果が得られますので、少し様子を見てから検査をうけてください。

 マスクや手洗いの効果も限定的になってきていて、予防の第一はワクチン接種です。感染を防ぐ力は確かに強くありませんが、重症化を防ぐ効果は明らかです。第7波で子どもの感染が多いのはワクチンの接種率が低いことが原因とも言われます。ぜひワクチン接種を検討してください。

 梅雨明けが早くやっと夏休みになったという感じですが、子どもたちにとって楽しい思い出ができることを願っています。

ヒトメタニューモウイルス感染症

ヒトメタニューモウイルスは風邪の原因の一つです。大部分は風邪として終わりますが、乳幼児では重症化し気管支炎や細気管支炎・肺炎などをおこすことがあります。症状は、長引く咳・鼻水・発熱などがあり、症状だけみると「RSウイルス感染症」ととてもよく似ています。RSと違う点は、流行する時期(一年中あるが、特に3~6月が流行する)と好発年齢(RSは1歳未満に対しヒトメタは1歳以上が多い)です。2歳までに50%、5歳までに誰でも1回は感染し、その後も繰り返し感染することがわかっています。感染を繰り返すことで、だんだん免疫が獲得され症状が軽くなっていきます。感染様式は、咳やくしゃみによる飛沫感染とウイルスのついた手や鼻に触ってうつる接触感染で、潜伏期間は3~5日です。ウイルスに直接効く薬はないため、症状を楽にする対症療法が中心になります。登園・登校の目安は、仮に感染していても、熱がなく元気で咳や鼻水の症状が重くなければ制限はありません。気づかないうちに周りにうつさないためには、コロナ感染対策で日頃やっている手洗い・うがい・そして咳エチケットを守りましょう。

   
「第32回全国病児保育研究大会inちば」に参加して

2日間参加しました。その中でも離乳食に関しての講演は、興味深い内容でした。2019年に「授乳・離乳の支援ガイド」が改正され、そのガイドに基づき離乳食の進め方や、保護者支援の視点について話されていました。
話の中で、手づかみ食べについてありました。保護者からしてみれば「周りが汚れて大変」「食事に時間がかかってしまう」などの理由から手づかみ食べをさせたくないという方もいると思います。手づかみは、食べモノの温度・固さ・触感・重量が分かります。自分で食べる意欲を育て、目・口・手の協調動作も育てます。周りが汚れたり後片付けなど大変ですが、手づかみ食べは子どもの発育発達にはとても必要なことです。まだ試したことがない方は、ぜひためしてみていただきたいと思いました。(小長谷)

今の子どもたちへ大人が出来る事、関わり方についての講義を聞きました。「ゆっくり芽を出せ柿のたね」この言葉には、どの子どももその時が来ればきっと花が咲く。子どもも花と同じように一人一人違う。子育ては、焦らず、諦めず、咲くのを待つ事が大事という意味があると学び、とても心に響きました。また、しつけは親が子どもに押し付けるものでなく、人間の土台を作るものであり、子どもは何もしなければ育たず、親が自分の経験を踏まえて子どもに伝えていくことが大切だと学びました。改めて、自分の子育てを含め、保育を見つめ直すことの出来る話を聞くことができました。今回学んできたことを胸にとめて、今後もJAMBO!に入室する子どもたちに、たくさんの愛情をもって関わっていきたいです。(田村)

となりのトトロの物語から、家族や子どもたちの心情を読み取っていくという内容の講義を聞きました。メイがお母さんに甘えたいという心と、それを我慢するサツキの心を、饅頭のあんこと皮に例え、その2人の心を察したお父さんとお母さんの言葉掛けは、素晴らしいと思いました。あんこ(甘え)が多すぎたら皮が破れてしまいます。どちらもバランス良くないと美味しくない!本当にその通りだなと思います。保育や家庭の中でも素直に甘えられる子、そうでない子が沢山いると思います。甘えたいけれど、甘えられないという子にとって、周りの人がそれに気付き、察してあげるという事はとても大切だと思いました。癒しの体験は、「甘えられた」と同じ受け身の体験になります。そのことを頭に入れてJAMBO!でも生かしていきたいです。 (星)

受付への電話問い合わせについて(お詫びとお願い)

7月の中旬頃から新型コロナウィルス感染症が広がり、当院へのお問い合わせが格段に増えており、電話がつながらないことが多くご迷惑をおかけしております。診療開始時間から2時間位は電話が殺到する事や発熱での受診の相談やご来院頂く際の案内、ご自宅でコロナ陽性を確認した方への対応など1件あたりのお電話が長くなることが原因と考えています。

診察でも検査が増え、院内も混雑している状況下で予約を取らずにご来院いただいても診察をすることは困難です。まずはWebで診察の予約をお取りいただき、その後Web問診の入力をお願いいたします。ご不便をおかけしますがご協力のほどよろしくお願いいたします。

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