横田小児科医院

院内報

こあら通信 第258号 October 2019

目次

・一足早いインフルエンザ
・咳がひどいとき
・外来小児科学会に参加して
・こあらボイスお返事
・れいな先生と一緒に!子育てトーク

一足早いインフルエンザ

 関東南部を通り抜けた台風15号により、千葉県南部を中心にたくさんの被害がでました。暴風雨の威力が改めてわかり、今後の対策を考える必要性を強く感じました。

 台風一過、やっと朝夕過ごしやすくなってきましたが、インフルエンザの小流行が、早くも9月からこの西湘地区で起こっています。9月上旬より、全国の様々な地域から学級閉鎖の知らせが届くようになり、メディアでも新型インフルエンザが流行した2019年以来の早い流行が報じられています。

 こんなに早い時期からインフルエンザが出ることはあまり予想されていませんでしたが、様々な要因が考えられるようです。一つは海外からのインフルエンザの持ち込みです。ラグビーワールドカップもあり、南半球からのお客さんが増えています。南半球はちょうど冬で、インフルエンザのシーズンです。そこから来日した人たちが、日本に着いてから発病するということもあるはずです。

 また、もともと熱帯では一年中インフルエンザがあり、沖縄でも1年を通してみつかることがわかっています。ただし、夏のインフルエンザは冬ほど大流行にならず軽症が多いので、インフルエンザを疑わなければ見逃されてしまう可能性が高いのです。インフルエンザによる学級閉鎖などの情報も早く伝わるようになり、また迅速診断キットも手軽に使われるようになったことが、報告を増やしている理由の一つかもしれません。

 夏風邪で熱の出る子も多いので、インフルエンザに罹った人との接触が明らかでなければ、心配しすぎる必要はありません。予防は「手洗い」と「うがい」。10月から始まるインフルエンザの予防接種も、予定通りに受けてください。

咳がひどいとき

今年の夏は「RSウイルス感染症」の患者さんが多くみられました。RSウイルスは風邪の症状を引き起こすウイルスで珍しいウイルスではありません。2歳までのほとんどの子どもがかかる感染症です。秋から冬にかけて流行するといわれていましたが、ここ最近は季節性があまりなく夏でもみられます。咳・鼻水・発熱・ゼーゼーという呼吸の音がするなどの症状で、1歳未満の乳児がかかると重症化しやすい病気です。咳がひどく眠れない・飲食できない・機嫌が悪いなどの症状がある時は早めに受診しましょう。感染症は繰り返しかかりますが、大きくなるにつれて免疫ができるため症状が軽く済みます。根本的な治療がないため対処療法(痰を切る薬や気管支を拡げる薬など)となります。

お子さんの「ゼーゼー(喘鳴)」は、息を吸う時・吐く時どちらの時に聞こえるか、また聞こえるのは胸の上の方か下の方かなど保護者が感じたことを診察時教えてもらえると診断の参考になります。ただし、乳幼児は鼻水がのどに落ちること(後鼻漏)で音が聞こえることもあります。鼻水を吸い取った後も聞こえるかどうか確認してみましょう。

咳や鼻水といった症状は、日常多くみられます。咳や鼻水があっても元気で食欲もある・日常生活に困ることがない場合は、慌てて受診せず自宅で様子をみましょう。

外来小児科学会に参加して

8月31日~9月1日にかけて第29回外来小児科学会年次集会に参加しました。ワークショップの内容について紹介します。

「子どもと家族のプレパレーション」の講演を聞いてきました。プレパレーションとは、子どもの発達に合わせた説明や配慮のことを言います。説明することにより恐怖や不安を最小限にし、その子なりの頑張りを引き出すことが目的です。小児科は、子どもが受診する初めての病院となります。処置や検査を、子どもが一人でまたは保護者と一緒に頑張ってできたという達成感が感じられるような関わり方を考えるいい機会となりました。(看護師:小長谷)

「知られていない子ども靴の問題」の講演を聴きました。デザイン重視やすぐに大きくなるから…と実際のサイズより大きめな靴を選んでいませんか。足に合わない靴で過ごすと時を経ておかしな歩き方や不定愁訴の原因になることもあると話されていました。子どもの成長にとても大切な足元なのに情報不足が否めないと痛感しました。「座ってかかとトントン」と正しい履き方も提唱されていました。今後皆様にもお伝えしていきたいと思います。(事務:高田)

タッチケアのセミナーに参加してきました。タッチケアは、笑顔で話しかけふれあうことで子どもの情緒安定や、ストレス減少、体重増加、入眠にも効果があると言われています。親にとっても幸福を感じたり、不安の解消につながることも確認されていて、今では子どもから大人まで年齢を問わずに家庭や保育所、療育センター、高齢者施設などにも広まっています。手順にとらわれず、お風呂に入る前やおむつ交換の時などに撫でたりマッサージしたり、リラックスできる環境で日常の中の自然なふれあいの1つとしておりこむとよいそうです。(事務:橋立)

こあらボイスお返事

「今日の予防接種で横田先生のところにくるのも卒業かな…と思いながら参りました。おかげ様でずっと健康に過ごしてきました。ありがとうございました!」と、嬉しい投書をいただきました。こちらこそありがとうございます。

「小児科には何歳までかかれますか?」よく聞かれる質問ですが、横田先生は20歳位までは大丈夫…とお返事しています。他の医療機関への受診が必要な時は、先生が紹介状を用意しますので安心してご来院ください。

れいな先生と一緒に!子育てトーク

今回のテーマは「インフルエンザ」です。
・10月9日(水) 10:00~ 病児保育室JAMBO!2階
準備の都合上、できるだけご予約ください。

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