横田小児科医院

院内報

こあら通信 第254号 June 2019

目次

・子育てに困ったとき
・保育園症候群
・蚊のシーズン到来
・日本脳炎の予防接種はすみましたか?
・おっぱい教室~卒乳編~

子育てに困ったとき

大型連休も終わり、7月の‘海の日’までは連休のない日が続きます。新学期にも慣れてくる頃ですが、集団生活に馴染めない子どもが目立ってくるのもこの頃です。緊張して新学期を迎えたものの、ちょっと力尽きて問題が起こったりします。
昔は五月病と呼ばれることもありました。この季節は気候の変化も大きく、寒暖の差や湿度の変化に身体がついていけないことも、要因の一つになっていると思います。

子どもが登園登校をしぶったりすると、親はとても心配になります。何とかして行かせたいと頑張りますが、なかなか思うようにはいきません。こういうときに積極的に働きかけて行かせるのがよいのか、本人が集団生活に疲れているのだから少し休ませた方がよいのかは、判断が難しいところです。
このような子どもたちを長いこと見てきましたが、周囲からの働きかけはあまり役に立っていないように感じます。子どもの中で何かが変わるまで、じっと待つしかないと最近では思うようになりました。もちろん放っておけばよいというのではありません。子どもをかけがえのない存在だと思う気持ちを失わず、子どもをそっと見守るしかないのです。

子どもが何を考えているのかは、実の子であってもなかなかわからないものです。子どもは親から生まれてきますが、親の所有物ではありません。子どもをよく観察し、言葉に耳を傾け、そして何よりも子どもを信頼して、立ち直るのを焦らずに待つことが良い結果をもたらすように感じます。

子育てに困ったときの対応は、基本的にはこの問題と同じことが多いです。そして落ち着いて子どもを見守るには、まず親自身が身体的・精神的・社会的に健康でなければなりません。

保育園症候群

集団生活を始めてから、毎週のように小児科や耳鼻科に通っている…と感じたことはありませんか?「うちの子は弱いのかしら?」「毎週のように熱を出すのはうちの子どもだけ?」こんな言葉をよく耳にします。

2歳未満の子どもが初めての集団生活に入ると、季節に関係なく感染症にかかったり、咳や鼻水が長引いたりする経過のことを「保育園症候群」と呼ぶことがあります。集団生活は、常にウイルスや細菌がいるので、免疫力が低い小さな子どもほど感染しやすいのです。年間を通して感染を繰り返すので、大人と違い1年に10回以上カゼをひくのが普通とも言われています。2歳を過ぎる頃には感染症にかかる頻度も減り、流行する時期にしかかからない感染症(手足口病やインフルエンザなど)が中心となっていきます。

感染症にかからないことは難しく、避けようがありません。症状がひどい場合は園をお休みすることも必要です。保護者の方がお休みできない場合は、病児・病後児保育室やファミリーサポートなどの公共のサービスを利用しましょう。

蚊のシーズン到来

夏が近づくと虫刺されの症状でクリニックを来院する患者様が多くなり、耳がダンボ、目がお岩さんのよう…と表現されるほどに刺された場所を腫らしてやってくるお子様もいます。蚊は刺した時に自分の唾液を残していきます。刺された人は蚊の唾液に対するアレルギー反応が起こり、皮膚の中にかゆみの原因となる物質(ヒスタミン)が出てきてかゆくなります。また、アレルギー反応により血管が膨張して血管の外に血液の成分がにじみ出るため、刺されたところはぷっくり腫れます。刺された場所を強くかき、かき壊した部分からとびひになってしまうこともあります。かき壊さないように爪を短く切っておきましょう。他にも日常生活の中で取り入れられそうなポイントをまとめてみましたので参考にしてください。

<蚊にさされないためには…>
-夏は夜間の外出を控える
-網戸を使用し屋内に蚊を入れない
-屋外ではできるだけ長袖・長ズボンを着る
-夜間の窓や扉の開閉は少なくする
-虫よけスプレーなどを利用する
-蚊帳を使用する

日本脳炎の予防接種はすみましたか?

日本脳炎は、蚊が媒介するウィルス性の急性脳炎です。発症すると症状は重く、死亡率は20~40%といわれています。命を落とさずに回復した場合も歩行障害や手足の震えなど神経の後遺症が45~70%にみられます。日本脳炎に対する治療薬はないので予防が大切で、予防の中心はウィルスを媒介する蚊の対策と日本脳炎ワクチンの接種です。日本脳炎ワクチンは定期接種で4回の接種で完了になりますが、下の表を参考に、接種機会を逃している場合や決められた回数の接種が済んでいないときはご相談ください。蚊のシーズン到来前の今の時期に接種をおすすめします。

日本脳炎ワクチン接種スケジュール

【第1期】標準的な接種開始:3歳~
【第2期】標準的な接種年齢:9歳~13歳未満

おっぱい教室~卒乳編~

6月20日(木)10時から病児保育室JAMBO!の2階で開催します。今回のテーマは「卒乳」です。「おっぱいはいつまで飲ませたらいいの?」などおうちの方のちょっとした疑問に看護師と助産師がお応えします。是非お友達も誘ってご参加ください。今回は予約制とさせていただきます。ご希望の方は受付までご連絡ください。

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