横田小児科医院

院内報

こあら通信 第234号 October 2017

目次

・世代交代
・インフルエンザ
・小児用肺炎球菌ワクチンの補助的追加接種のすすめ
・7回日本外来小児科学会年次集会に参加して
・待合室インフォメーション
・こあらボイス・・・お返事
・お知らせ

世代交代

爽やかな風が吹いて、実りの季節がやってきました。10月からはインフルエンザの予防接種も始まり、年末年始に向けて小児科は忙しい時期を迎えます。そして、小児科医になった私の次女が、勤務していた病院を子育てのために退職し、今月から時々当院の診療を手伝うことになります。

娘が帰ってくることになり、私が医師となり大学で1年間研修した後に関連病院で働き始めたときのことを思い出しました。新米は主に入院患者さんを担当するのですが、もちろん週に2−3回は外来に出て外来患者さんの診察をします。当時の私の上司は素晴らしい小児科医で、一緒に外来診療をしていると、患者さんは明らかにその上司に診察してもらいたいというのがわかりました。自分が患者さんの親だったら当然そう感じたと思います。それでも、私でもかまわない、いや私に診察してほしいという患者さんを少しでも増やそうと、上司の診察をよく観察し、患者さんから信頼されるよう頑張りました。そして、いつしか何となく一人前の小児科医になった気がします。

私と一緒に診療をするようになると、娘はやりづらいだろうとちょっと心配しています。しかし、たくさんの患者さんを診療する中で、診療の技術は磨かれていきます。まだ未熟ではありますが、娘を暖かく見守っていただきたいと思います。2児の子育て中であるというのは、私にはない強みです。皆さんの悩みをよりよく理解してくれるでしょう。

私もまだまだ診療を続けていきますが、いつかは診療をバトンタッチするときがきます。その日までに、私の学んだものを次の世代に伝えていかなければなりません。皆さんの孫、ひ孫も見守れるクリニックであり続けてほしいと願っています。

インフルエンザ

インフルエンザは、感染力が強く感染スピードも速いため、集団で広がります。突然の急な発熱により発症し、体の痛み・倦怠感・悪寒など全身症状の後に、咳・鼻水などの呼吸器症状が出ます。注意しなければならない合併症として、中耳炎・急性気管支炎・肺炎・脳炎・インフルエンザ脳症(脳のダメージが大きく重い後遺症を残し、命に関わる場合もある)などがあります。流行前にワクチンを接種しておくことで、体内に免疫が作られ、感染しても重症化を防ぐ効果が期待できます。

10月からインフルエンザワクチンの接種が始まりました。生後6か月から接種できます。ワクチンを接種できないお子さまのいる家庭では、周りの家族がワクチンを接種することに加え、①流行時期にはお子さまを人混みに連れて行かない②ウイルスを家に持ち込まない(外出時のマスク・帰宅時の手洗い・うがい)③適度な室温と湿度を保ち、部屋を乾燥させない(インフルエンザウイルスは低温で乾燥している環境を好む)ことも大切です。集団生活をしている子どもは、積極的にワクチンを接種しましょう。

小児用肺炎球菌ワクチンの補助的追加接種のすすめ

小児用肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による髄膜炎や重い肺炎などの感染症を予防するワクチンです。肺炎球菌には約100種類の血清型があり、2013年10月以前までは7種類の血清型のワクチンで接種が行われ、それ以降は13種類の血清型へ変更されました。13種類には含まれていて、7種類には含まれていない肺炎球菌による重症感染症が時々あり、これらは13種類のワクチンを追加接種することで予防できます。任意接種になりますが、13種類のワクチンを接種できるのは6歳になる前までです。インフルエンザ等他の予防接種と同時接種も可能ですので対象にあたる方はご相談ください。

第27回日本外来小児科学会年次集会に参加して

三重県津市で開催された学会の年次集会に参加してきました。内容を今月と来月で紹介します。

「気道異物を予防しよう」の講演を聞きました。気道異物は乳児に限らず、幼児期・学童期の子どもにも起こる事故です。一番多いのは「あめ」です。その他異物の特徴としては、丸い物・硬いもの・粘りがある(団子など)・ぱさつくもの(パン)があげられます。事故原因には、早食い・詰め込み食べ・泣いているときに無理やり食べさせるなどがありました。事故を起こさないために、食べ物の形状を変える・危険なものは食べさせない・早食いはしない・無理やり口の中に食べ物を入れないなど試してください。 (小長谷)

「母乳育児支援」のワークショップに参加してきました。今では、母乳の研究が盛んに進められていて母乳は栄養でもあり薬でもあると考えられるようになっています。また、赤ちゃんだけではなくお母さんの将来的な健康にも関わってきていることがわかってきました。しかし、妊娠中のお母さん達の9割が母乳育児での希望があるものの実際は、7割以上の方が母乳育児での悩みを抱えています。今回は、お母さん達が母乳育児(混合栄養を含めて)を長く安心して続けられるよう母乳育児の最先端の方法や相談方法、母乳実技を学んできました。今回学んだ内容を生かして、母乳での悩みを少しでも解消して母乳育児を安心して続けられるよう支援していきたいと思います。   (松井)

こあらボイス・・・お返事

「受付電話の対応が悪かった」というお叱りをいただきました。心配事でお電話をいただいているにも関わらず、配慮が足りず申し訳ありませんでした。今後はより丁寧な対応を心がけたいと思います。ただ院内の患者さまの応対を最優先にさせていただいておりますので混雑の時間帯は後でおかけ直しをさせていただくなどの対応をさせて頂くこともあります。どうかご理解とご協力をお願いいたします。

「院内報があるなんておもしろい、特に院長の巻頭文が楽しかった」というお声をいただきました。ありがとうございます。編集委員、記事担当者にとって何より励みになります。「こあら通信」は皆さまと私達スタッフをつないでくれる大切なツールです。これからも手に取って読んでいただけるよう大事に育てていきたいと思います。

土曜日の健診始まります!

10月から月1回土曜日に泰道麗菜(たいどうれいな)先生が健診を担当します。
今回の土曜健診開始にあたり、新たにジャンボの2Fを診察室に改装しました。落ち着いた雰囲気の中で医師・看護師・保育士がゆっくりお話を伺います。同じ月齢のお子さま方と遊びながらのグループ健診となります。もちろんお父様の参加も大歓迎です。10月28日、11月11日で予約をお受けします。詳しくは受付までお問い合わせください。

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