横田小児科医院

院内報

こあら通信 第212号 December 2015

目次

・最近の日本の小児死亡
・RSウイルス感染症
・忙しくてもできる!簡単おそうじ法
・年末年始の診療情報
・お知らせ
・編集後記

最近の日本の小児死亡

札幌では11月としては62年ぶりの大雪というニュースが入り、しだいに寒くなって冬の訪れを感じるようになりました。現在はRSウイルスが流行っていますが、インフルエンザも昨年のように早い時期から出始めるかもしれません。

11月はいくつか講演を頼まれ、必要に迫られ最近の日本の小児の死亡について調べてみました。厚生労働省から出されている平成26年度の人口動態統計月報年計(概数)の中の「死因順位(1~5位)別死亡数、年齢(5歳階級)別」を見て、日本の小児死亡が新たなステージに入ったことを感じました。

最近までの小児死亡統計では、日本は1歳をすぎるとずっと「不慮の事故」が死亡の第1位でした。0歳児では先天異常が1位、2位が出産時の異常、3位が乳幼児突然死症候群で、これは10年以上変化がありません。しかし、昨年の統計では1〜4歳では先天異常が1位となり、不慮の事故は2位に下がりました。また、5〜9歳、10〜14歳では悪性新生物が1位に入れ替わっています。これは事故の数が減ってきたことが大きな要因で、悪性新生物による死亡が増えたわけではありません。

今も不慮の事故の予防が子どもの命を守るために大切であることに変わりはありませんが、もう一つ注目しなくてはならないのは10〜14歳の死亡原因の第2位が、不慮の事故を抜いて自殺になったということです。そして、15歳以降40歳までの日本の死因の第1位はすべて自殺なのです。

中高校生の意識調査の国際比較では、日本の子どもは自分の能力に自信がなく、生徒の自治活動、社会や政治への参加に消極的という結果が出ていて、これが自殺の多さと関係があるのかもしれません。自分に自信を持ち、将来に夢のある子どもたちを育てることが、今の日本に求められているように感じます。

RSウイルス感染症

毎年、寒くなる冬に流行する「RSウイルス感染症」ですが、乳幼児の代表的な呼吸器の病気で、乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ100%が2歳までに感染します。その後も再感染を繰り返します。

4~5日の潜伏期ののち、鼻汁・咳・発熱などのカゼ症状が現れます。その後、ひどくなると咳が多くなる・ゼーゼー音(喘鳴)がする・呼吸が早くなるなどがみられます。

特効薬はなく、痰をきる薬や気管支を広げる薬などを使って症状を和らげる対症療法を行い、通常は数日~1週間で良くなってきます。

新生児や心肺に基礎疾患のある小児は重症化する恐れがあります。

自宅では、ゆっくり過ごし、水分をこまめに補給しましょう。鼻汁を吸ってあげたり、夜、咳が苦しそうな時は上体を高くしたり、抱っこで寄りかかる様に寝かしてあげると呼吸が楽になります。食事は本人が欲しがる物を少しずつあげましょう。加湿も大切です。

☆1歳未満の乳児に感染させないために☆

①家族全員、手洗い・うがいを心掛けましょう
②人混みはできるだけ避けましょう

忙しくてもできる!簡単おそうじ法

今年も早いもので年の瀬を迎えました。普段できない場所の大掃除ばかり気になりますが、家のホコリには、ダニやその死がい、フンなども含まれ、アレルギー性鼻炎や喘息の原因になると言われています。そこで今回は上手な床掃除のコツをご紹介します。

①ホコリを舞い上げない

ダニの死がいなどは乾燥すると粉々になって舞い上がるため人の呼吸器官に入り込みやすくなります。このため掃除機をかける前に、モップでホコリを取ったり、絞った雑巾で床を拭いたりしてホコリを舞い上げない工夫をしましょう。

②掃除をするタイミングを考える

人の動きで一度舞い上がったホコリは、また落ちてくるまでに9時間もかかります(0.001㎜の綿ホコリの場合)。落下したホコリがたまる朝一番や帰宅直後は効率よく掃除ができる時間です。

③高いところから掃除する

部屋全体でみると床の上にたまるホコリは全体の約半分で、残り半分は棚や家具の上にたまります。高いところから掃除を始め、部屋の隅や家具との隙間にも目を配りましょう。

毎日こまめに掃除をすることが病気の予防につながります。年末の大掃除に取りかかる前にいつものお掃除も見直してみませんか?(取材協力:ダスキン小田原)

年末年始の診療情報

まもなくクリスマス、お正月と楽しいお休みの時期を迎えます。この時期はかかりつけ医療機関もお休みになり、具合を悪くしたらどこにかかればいいのか心配になりますね。小田原市、足柄上郡の休日診療をまとめました。ご覧ください。また受診の際は保険証、医療証(お持ちの方)、母子手帳をお忘れなくおでかけください。受診に際し相談があるときは地域医療連携室(電話:0465-47-0833※年末12/28まで12/29-1/3お休み)へ電話をしてみましょう。

小田原市休日夜間急患診療所

☎0465-47-0823 小田原市酒匂2-32-16 保健センター1F

 診療科目 診療日  受付時間 
 内科
小児科
耳鼻咽喉科
 日曜・休日
年末年始
(12/29-1/3)
 8:30-11:30

13:00-15:30


足柄上地区休日急患診療所

☎0465-83-1800 開成町吉田島580

 診療科目 診療日  受付時間 
 内科
小児科
日曜・休日・
年末年始
(12/30-1/3) 
9:30-12:00

13:00-16:30 
お知らせ

ジャンボコールからのお願い

多くの方にご利用いただいている病児保育室ジャンボですが、体調が回復したり、仕事の都合がついて、キャンセルを決められた時には、早めにご連絡をお願いします(最近キャンセル率が20%を超えています)。お預かりするお子さまの人数に合わせて当日保育士の配置をしているためです。ご協力をよろしくお願いします。

予防接種

予約受付を見合わせておりましたムンプスワクチン、4種混合ワクチンが正常に流通するようになりました。これからは心配なく予防接種スケジュールに入れていただいて大丈夫です。

編集後記

新体制でこあら通信の制作を始めたことは、今年の重大ニュースの一つです。皆様のお役に立てるような情報、クリニックからのお知らせ、ジャンボのことなどをスタッフで分担して記事にしてきました。簡潔に正しく、よりよいものをと、かえってまとまらず締め切り前に大慌て!という問題に直面したりもしています。今年もお世話になりました。よいお年をおむかえください。

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