横田小児科医院

院内報

こあら通信 第198号 October 2014

目次

・小児科専門医は子どもの総合医
・2014外来小児科学会報告
・ヨコピー講座「秋の花粉症」
・スタッフ紹介 竹田夕希(看護師)
・お知らせ
・編集後記

小児科専門医は子どもの総合医

残暑という言葉を忘れてしまいそうな快適な9月でしたが、急な涼しさに喘息発作を起こすお子さんも増えています。運動会シーズンを迎え、体調の管理には十分気をつけていただきたいと思います。

医師の中にも様々な診療科の医師がいますが、それぞれの医師が何科の専門医かはっきりさせようとする動きがあり、新たな組織ができてそれぞれの専門医を見直す作業が始まっています。この動きの中で、総合診療専門医という新しい専門医が誕生することになりました。総合診療専門医は子どもから老人まで、誰でもまず困ったことが起こったら最初に診療を受ける医師とされています。ありふれた病気を診療することができ、必要があればより専門的な診療科へ紹介します。家庭を丸ごと診ることにより、より適切な医療が行われることを目指しています。

一方で、私たちが病気になったときに、私たちの判断で勝手に専門医にかかることを制限し、まずは総合診療専門医を受診するよう誘導しようとしている。それによって医療費の削減を図ることを目的としているのではないかと心配する声もあります。英国では同じような制度で医療が行われていますが、様々な問題点も指摘されているからです。

私たち小児科医も、子どもが具合悪くなったらまず総合診療専門医にかかり、次に小児科専門医が診察するような体制になることを少し心配しています。私たち開業小児科医はありふれた病気を診るだけが仕事ではないからです。予防接種や健診もしますし、学校医や園医もしています。地域の小児救急に携わり、在宅医療や心の問題への相談にも対応しています。日本小児科学会は「小児科専門医は子どもの総合医です」というメッセージを出しました。子どもの幸せを願い、子どもに代わって社会に働きかけることこそ、これからの小児科専門医の仕事になるはずですが、総合診療専門医だけではこの役割は果たせないと思うのです。

小児科医がほとんどいない地域もあり、総合診療専門医の果たす役割も期待されますが、日本の子ども達の将来のために、小児科専門医が子どもを診る第一線で働き続けることがどうしても必要なのです。

2014外来小児科学会報告

「保護者に寄り添ったワクチンスケジュールを立てる」医療者側からの提案だけではなく、保護者と一緒に考えるスケジュール作りが大切だと改めて感じました。ワクチンの適切な接種時期・ワクチンで予防できる病気などを、保護者に理解してもらうことが必要だと思います。一緒に考えることで不安の軽減につながればと思いました。
小長谷友規子(看護師)

「外来での指導方法を学びなおす」に参加してきました。みなさんお子さんのお肌のお手入れはどうしていますか?毎日続けられるスキンケアのコツ(洗い方、拭き方、保湿・薬の塗り方のポイント)をたくさん学んできました。当院でも不定期でスキンケア教室を開催しています。どんどん紹介していきたいと思いますので、ぜひ参加してみてください。
井上さやか(看護師)

「B型肝炎ワクチンーなぜ今、すべての子どもに接種が必要なのか?—」に参加しました。B型肝炎は、血液以外の涙や唾液などでも感染すること、3歳以下の子どもは持続感染しやすいことが分かりました。より多くの子ども達にワクチンを打ってもらえるよう皆さんに伝えていきたいと思います。
竹田夕希(看護師)

「在宅医療を始めよう、大阪のチャレンジ」に出席しました。病院・訪問看護ステーション等との連携、役割分担で小児在宅医療を行う地域のかかりつけ医を増やす活動を学び、患者さんや家族の方にとって必要な素晴らしい取り組みだと感じました。今後、在宅医療に関する様々な事を勉強してまいります。
伊藤郁代

「頭ではわかっていても、しない、できない、やめられない」こと、特に安全や健康に関して人には多くあることが明らかだそうです。自分のところは大丈夫…は思いすごしに過ぎず、注意しよう、気をつけようの言葉だけでは効果は得られません。具体的に何をしたら?を知ることが大切になります。皆様に有益な情報を発信していけるように頑張ります。
高田理香(事務)

B型肝炎ウィルスが、唾液や涙、汗、尿からも感染することを世界で初めて証明した先生のお話を聞きました。日本での感染者は100万人、そのほとんどが3歳以下の子どもの時の感染だと言われているそうです。家庭や集団生活の場で感染していく事例やデータを知り恐怖さえ感じました。病気の怖さとワクチンの必要性をしっかり皆さんにお伝えしていきたいです。
小笠原安子(事務)

私は「食育」についてのセミナーに参加し、食に対し課題のある子どもたちが自ら料理をすることで、食の出会い直しをするという内容が印象的でした。豊かな経験が脳を育て、同時に自己尊厳感や自己肯定感が育つそうです。これは食に限らず、何かに失敗しても大きな愛情で見守ってもらえることで子どもは自信を持って生きていける、そう感じました。
土屋理恵(保育士)

ヨコピー講座 「秋の花粉症」

「花粉症」というと、スギ花粉・ヒノキ花粉といった春の季節というイメージがありますが、花粉は一年中あります。秋はブタクサ・ヨモギ・カナムグラ(飛散時期8~10月)など野原・道端などいたるところで見られる背の低い草花やイネ科の花粉です。

花粉症の4大症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ(アレルギー性鼻炎)、目のかゆみ(アレルギー性結膜炎)があります。鼻水・鼻づまりは風邪とよく似ているためアレルギーか分からないこともあります。鼻をこすったり、かいたり、ピクピクさせる、口をモグモグしているなどの仕草は花粉症かもしれません。

日常生活で注意することは、花粉は1日のうち午後1~3時頃が多く飛散するので、その時間帯をさけ外遊びをする、外から帰ってきたら手洗いうがいをさせる、着替えをするなどです。また、室内の掃除をこまめに行う、毛足の長い敷物をしかない(室内に舞い込んだ花粉が付着しやすい)などをあわせて行うのもいいですね。

スタッフ紹介 竹田夕希(看護師)

 はじめまして、ご縁がありまして、6月からこちらで働かせていただいております竹田夕希です。既に、お見かけいただいている方もいらっしゃるかと思います。高校2年生の男子を筆頭に、小学校3年生の双子の男子の子育て真っ最中です。病気の子どもたちや子育て中のお母さんたちの力に少しでもなれることを願っています。困っていることがありましたら、気軽に声をおかけください。今後ともよろしくお願い致します。

お知らせ

10月1日より水痘(水ぼうそう)ワクチンが定期接種になりました

対象:①1歳から2歳のお子さん・・接種回数:2回
  ※任意で1回接種した場合は、1回のみ接種
  ※任意で2回接種した場合は、接種できません
   
②3歳から4歳のお子さん(1度も接種していないお子さんのみ)
     経過措置として、H26.10.1〜H27.3.31の間に1回接種できます

編集後記

「こあら通信」もとうとう198号になりました。今年最後を飾るのは200号となります。100号の時には記念誌を発行しましたが、記念誌は作らず、ささやかに祝す予定です。院内報は、診療予定や情報などを皆さんにお知らせするだけのものではなく、院長のポリシーや考え方を通じて、皆さんとのコミュニケーションの一つのアイテムと考えてきました。なかなか皆さんからのご意見を伺う機会がないので、一方通行なラブレターかもしれません。皆さんが手に取りたくなる紙面とはどんなものか、200号を機会に見直して行きたいと思っております。

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