横田小児科医院

院内報

こあら通信 第162号 October 2011

目次

・予防接種の同時接種
・外来小児科学会に行ってきました
・スタッフ紹介-看護師:氏家 裕世さん
・お知らせ
・編集後記

予防接種の同時接種

 久々に直撃した台風のおかげで避難勧告も出され、西湘地区はにわかに有名になりました。気づかって遠くから電話をいただいた方もあり、ありがたい秋の始まりでした。

 最近の小児医療の話題は何といっても予防接種です。小さな子どもたちを毎年襲う白色便下痢症。その原因であるロタウイルスに対するワクチンが年内にも発売されることが決まり、急に種類が増えたワクチンをどのように接種してゆくか、皆を悩ませています。

 そもそも予防接種に関して、日本は欧米に比べて大きな遅れをとっていました。ヒブや肺炎球菌のワクチンは日本より10-20年早く導入され、それらによる髄膜炎や肺炎などの重症感染症はほとんど陰を潜めるようになっています。また、私たちが日常的によくみるおたふくかぜも、米国ではめったにみることがありません。これだけ病気を防げることがわかった今、ワクチンが必要なことは言うまでもありません。

 しかし、このようにワクチンの種類が増えたことにより、それをどのように接種するかが問題となっています。不活化ワクチンの後は1週間、生ワクチンの後は4週間ワクチンを接種できません。いくつかのワクチンが一緒になった混合ワクチンの開発が解決には一番なのですが、すぐにはそうならないので、同時接種がどうしても必要になってきます。

 同時接種は海外では昔からごく普通に行われていて、効果に問題があったり、副反応が増えたりすることはありません。今春、同時接種の後の死亡例が報告され、一時接種が見合わされた時期もありましたが、検討委員会ではもともとの病気や乳幼児突然死症候群が原因で、ワクチンや同時接種が原因ではないと結論づけ、接種が再開されました。このことがあってから、同時接種を心配する方が少なくありませんが、短期間にできるだけ早く子どもに必要なワクチンを接種するためには、どうしても同時接種が必要です。もちろん単独で別々に接種することもできますが、子どもをできるだけ早く病気から守るため、ワクチン接種で忙しくなっている小児科の機能をなるべく低下させないために、同時接種を前向きに考えていただきたいと思っています。

外来小児科学会に行ってきました

「より安全な予防接種をめざして」を受講してきました。近年、1才未満で接種するワクチンの種類や回数が増加し、接種スケジュールの立て方は複雑となり、予約をとることも大変になってきています。その中で接種ワクチンの種類や接種回数、間隔などの間違いが多く報告さえています。特に、母子手帳を持参していなかったことが原因の一つとしてあげられます。今後も皆さんが安全にワクチンを受けられるようすすめていきたいと思いますので、接種の時は必ず母子手帳を持参しましょう。
(看護師:栗原)

「予防接種教育」「思いやりの医療って何だろう?」に参加しました。予防接種教育では、子どもに接種目的や必要性を理解してもらうためのプログラムについてディスカッションしました。子どもが予防注射について少しでも理解し、頑張って接種できるように当院でも何かできればと考えています。
(看護師:小長谷)

「場面緘黙(ばめんかんもく)」「WISKⅢを体験してみよう」に出席しました。2日間を通して、児の個性をいかに花開かせ豊かに味わい深くしていくか、それは保護者だけでなく周りの人にも出来る事があると感じました。いたらぬ点は多いですが、患者さんや保護者の方の思いに寄り添えるスタッフに成長していきたいです。
(事務:伊藤)
 昨年に続き、「タッチケア」のWSに参加してきました。改めて親子、家族の「ふれあい」の大切さに気付き、もっと自信を持って皆さんにお伝えできるように・・・と、学科以後の指導者講演会に行って参りました。言葉では伝えられない位の感情をより的確に伝えられるコミュニケーションの一つがタッチケアだと思います。難しいことは何もありません。興味のある方、ぜひどうぞ!
(事務:高田)

 WS「子どもの貧困を考える」「WISKⅢを体験してみよう」講演「ホスピタル・アート/小児療養環境に於けるアートの可能性」に参加してきました。今回は子どもの立場で考えることを学ぶ機会でした。子どもの為の医療とは?子どもの個性と可能性を探るために必要な検査とは?子どもの声を代弁できるようなクリニックの一員となれるよう、がんばります。
(事務:長谷)

 ワクチンについて勉強してきました。予防接種の目的は、発病を阻止し軽症化させること、また病気の流行を防止することです。はしかやおたふくかぜのように有効な治療方法がなく、合併症を伴う病気に対してワクチンは一番有効な対策であることを改めて学びました。新しいワクチンも増えました。接種を迷っている保護者の方に不安解消のお手伝いができればと思います。
(事務:小笠原)

スタッフ紹介-看護師:氏家 裕世さん
 

みなさん、こんにちは。9月に入職した氏家裕世(うじいえひろよ)です。夫と7才の女の子と3才の女の子の2児の母です。開成町に主人の両親と同居しています。愛犬ジャックラッセルテリアのピス(♀)も含めた7人家族です。

 学校卒業から今までは、ずっと成人看護に向き合ってきました。20代で結婚しましたが、なかなか子どもに恵まれず結婚7年目にしてやっと子ども達に出会う事が出来ました。今でもあの時の事を思うと涙が出てしまいます。子を持つ親となり次第に小児疾病・看護に興味をもちはじめたのもこの頃です。また、下の子がよく風邪をひき中耳炎を繰り返し何度となく横田小児科にも通いました。そんな中、横田先生のお人柄と医師としての姿勢に共感し、いつの日かここで働きたいという思いが強くなりました。

 私も子ども達が小さい為、毎日笑ったり怒ったりと悩みを抱えながら子育てに悪戦苦闘の日々をおくっています。看護師としてだけでなく、皆様と同じ子どもを持つ母として同じ目線で関わっていけたらいいなと思っています。至らない点も多いと思いますが、私なりに頑張りたいと思っています。どうぞ宜しくお願いします。皆さん、お気軽に声をかけて下さいね。

お知らせ

1.インフルエンザワクチン接種開始します。

 院長の急な外出予定により、インフルエンザワクチンの日程を変更することがあります。直接連絡できない場合は、留守番電話やメールでご連絡しております。お手数ですが確認の為、ご連絡いただきますようお願いいたします。

2. TVKテレビ放送10月15日(土)14:00チェック!

 横田先生出演10月2日(日)開催の『元気な赤ちゃんフォーラム2011』が、テレビで放映されます。興味ある方は、10月15日TVKをご覧下さい。

3. 肺炎球菌の追加接種時期について変更があります。

 最近の情報によると、肺炎球菌の追加接種は、1才を過ぎたらすぐ接種すると、効果が高いということがわかりました。麻しん風しんワクチンと同時接種もできます。
例)10ヶ月になってから2回接種した場合は、60日以上あけてから追加接種してください。

編集後記

虫の大合唱を聞きながら、夜道を歩くのは楽しいです。朝晩涼しく、空も高くなり、秋らしくなってきました。涼しくなり、喘息の患者さんも増えてきました。巷ではRSウィルスも流行してきたようです。楽しい行事もありますから、体長を整えて元気に過ごしてほしいですね。さて、先月より新しいスタッフも加わりました。一生懸命にがんばっていますので、よろしくお願いいたします。これからの時期、院内も混み合って参ります。皆さんに気持ちよく過ごしていただけるよう努力いたしますが、何かお気づきの点がありましたら、教えてくださいね。

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