横田小児科医院

院内報

こあら通信 第156号 April 2011

目次

・東北関東大震災
・予防接種情報「今話題のワクチン」
・ヨコピーの子ども講座-「アデノウィルス感染症」
・お知らせ
・編集後記

東北関東大震災

 3月11日の午後3時前、小田原市保健センターでの1歳6カ月児健診を終え、帰りの車の中に私はいました。車が信号で止まったときの揺れに、ただならぬことが起こっていることを直感し、東海地震かと思って携帯電話を見ると、震源は宮城県沖。すぐに津波のことを思いましたが、事態は想像を上回る大災害となりました。被災された皆様に心よりお見舞を申し上げるとともに、一刻も早い復興をお祈りいたします。

 災害の大きさにも驚愕しましたが、ふだんの生活がこれほど大きな影響を受けるとは、当初まったく考えませんでした。停電や断水もなく、日常の生活は変わらないと最初は思いましたが、電力の供給量が減ったことによる計画停電、それに伴う交通手段のストップなど大きな影響がでています。被災地の方々の苦労を思えばたいしたことではありませんが、様々な会合が中止や延期となり、何よりも診療ができないという問題が起こりました。クリニックの電子カルテは電気が止まれば前回のカルテを見ることすらできず、どのような薬を出していたかさえ分からなくなってしまいます。いかに電気に依存した生活を送っているかが身にしみて分かった気がします。

 原発の事故の問題も大きな影を落としています。しかし、放射線医学の専門家の話をきちんと聞いてみれば、現状は周辺の地域に大きな環境問題が起こるほどのレベルではないことがわかります。誇大な報道や必要以上の政府の対策、根拠のない噂によって不安が広がっています。今の状態ではヨウ素も日常生活の制限も必要ありません。皆さんも慌てずに正しい情報を手に入れてほしいと思います。

 これからも続く社会の混乱をどう乗りきってゆくかも大きな解題です。エネルギー消費を少なくした生活に戻るのは悪いことではありませんが、私たちの気持ちが落ち込んで、何となく元気が出ないのも気がかりです。街に出ると駅が暗く、繁華街の人通りもまばらです。節約ばかりで娯楽もない生活が続くと社会はさらに活気を失い、混乱が起こってきそうです。「頑張れニッポン」のエールがいろいろな所から聞こえてきます。まずは元気な気持ちを取り戻して、みんなでこの難局を乗り超えたいと思います。

予防接種情報 「今話題のワクチン」

1)ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン4月より接種再開します。

 ワクチンと死亡の因果関係、同時接種による重い副反応は認められず、安全であると判断されました。原因としては、SIDS、感染症、異物による窒息が大半でした。

*ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンを接種しない方が危険リスクは高くなる。

 ヒブワクチンは、HLインフルエンザ菌b型(ヒブ)という細菌がおこす「髄膜炎」「急性喉頭蓋  炎」の予防に効果があります。海外では、髄膜炎での死亡・後遺症(意識障害、難聴、運動麻痺)急性喉頭蓋炎での窒息死が劇的に回避されてきました。

 肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌という細菌がおこす「髄膜炎」「中耳炎」「肺炎」などの予防に効果があります。髄膜炎による死亡や重度の後遺症の予防に効果的です。

 どちらも、0才?5才未満の子どもに発症しやすく、ヒブによる髄膜炎は年間600人、肺炎球菌による髄膜炎は年間200人くらい発生しています。このうち、ヒブで亡くなる方は5%、後遺症率は15?20%です。肺炎球菌で亡くなる方は10%前後、後遺症率は30~40%前後です。

 ヒブ・肺炎球菌による髄膜炎は風邪のような症状から始まり、抗生物質が効きにくいことが多く、治療の難しい病気です。この病気に一番有効な方法は、現在のところ予防接種しかないのです。

*同時接種は、安全?危険?

 海外では6本同時に接種することもあります。海外の事例の検討でも、同時接種による死亡の因果関係はみつからず、感染症、SIDSとの関連が大半の原因です。

 ご心配な方は同時接種でなくてもかまいません。ただ、病院に来院する回数が増えますし、スケジュールの調整がしにくいこともあります。

2)子宮頸がんワクチンはいつ接種できるの?

 昨年より公費接種となり、ワクチンの供給不足で、現在接種できません。今夏、新たに発売される子宮頸がんワクチンもあり、夏頃には大勢の方が接種できるのでは?と予測されています。 

*公費接種対象年齢は中1?高1年

 H23年4月から、公費で接種できるのは、現在中学1年生?高校1年生の方です。

*先月まで高校1年生だった方は

 ワクチンがないために接種できなかった方も、公費接種対象者として接種できます。ワクチンが入り次第接種して下さい。

ヨコピーの『こども講座』「アデノウィルス感染症」

 主に乳幼児から学童、生徒などの間に流行することが多い風邪の一つです。症状は喉に変な感じがあり、咽頭が赤く腫れて痛くなったり、扁桃腺に白っぽい膿のようなものがついたりします。39℃?40℃を超える高い熱が何日も続くので不安になるでしょうが、ふつうは5日前後くらいで治ります。

 原因はアデノウィルスの感染で、潜伏期間は1週間です。特効薬はないので、熱や喉の痛みに対して解熱剤を使用し、安静と水分補給に心がけるなどの対処療法が治療となります。

 喉の痛みや高熱で、食欲がないのは仕方ありません。食べ物はプリンやゼリー、アイスクリーム、冷めたおじやや冷めたグラタン、お豆腐など口当たりの良いものを与え、脱水症状が起きないように、水分は十分に飲ませてください。麦茶やイオン飲料、牛乳、味噌汁、冷めたスープなどがお勧めです。入浴は高い熱がある時や元気がない時以外は、入ってもかまいません。

 喉の痛みが強くて水分をあまり飲まない、元気がなくグッタリしている時は、もう一度受診をしてください。

 集団生活は、熱が下がって2日間はお休みしましょう。

お知らせ

1. 計画停電、当医院は対象外となりました

 当医院のある小田原市北ノ窪は対象外となりました。当面は停電になることはない模様ですので通常通り診察を行います。

2. ヒブワクチンは入荷待ちです。

 4月から接種費用が助成されるヒブワクチンでしたが、異物混入の為(今回の中断とは関係ありません)、ワクチンが回収されています。入荷次第、接種再開いたします。

3. 土曜日の先生が変わります。

 齋藤先生は、今月より福島の病院に勤務されることになりました。4年にわたり、ご協力いただきました。ありがとうございました。代わって、新しく東大病院から金先生がいらっしゃいます。宜しくお願いいたします。

編集後記

明かりのない夜道を歩くと、花の香りを感じるようになってきました。希望に満ちた新生活が始まろうとしています。震災に遭われた方々も、同じように始まるはずでした。信じ難い災害が起こりました。余震が続き、子ども達も不安でいます。隣にいる人の為にできることは何か、と考えずにはいられません。まずは私達が元気をとりもどし、傷ついた人達を勇気づけ助けること。無い所から作り、不便さを味方にし、元気な日本にしていきたいものです。

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